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はじめに
こんにちは、黒ブタです♩
私が幼い頃、釣りが趣味の父に連れられて魚釣りに行っていました。早朝に家を出て魚を釣り、昼過ぎには帰宅して今日釣った魚をさばく。釣れたての新鮮な魚を、その日のうちに食べるのが当たり前で基本だと思っていました。
テレビ番組の芸能人も、船の上で釣った魚をその場で調理して美味しい!釣り立てが一番!と言っているイメージが強いですよね。私もそう思っていました。食品科学を学ぶまでは…
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刺身はなぜ美味しいの?
イノシン酸
刺身が美味しいと感じる1つ目の成分は「イノシン酸」です。和食の命「かつおぶし」の旨味成分ですね。いわゆる化学調味料(旨味調味料)にもたくさん含まれています。イノシン酸が入っていると、味が濃く感じて美味しくなります。
アミノ酸
魚の身は筋肉で、筋肉と言えばタンパク質の塊です。タンパク質を分解するとペプチドになり、更にペプチドを分解すると「アミノ酸」になります。タンパク質はアミノ酸から出来ているのです。
筋肉に含まれるタンパク質が「カテプシン」や「カルパイン」などの酵素によって分解されてペプチドになり、その後ペプチドが体内にある「ペプチダーゼ」という酵素でアミノ酸が生まれるのです。
昆布には「グルタミン酸」が多いと言うのは有名な話ですが、エビやウニにはGly(グリシン)という甘みのあるアミノ酸が多いようです。
食感
魚を陸に上げ暫く置くと、硬直が始まります。火曜サスペンスでも「もう死後硬直が始まっている」なんてセリフありますよね。人も魚も牛も豚も鶏も、みんな硬直するんです。硬直すると肉は硬くなり、時間が経過すると肉が軟らかくなりますが、このことを「熟成」と言います。
スーパーで売られている肉は、熟成後の状態で売られていることになりますね。時間が経過し肉が軟らかくなっているので、煮たり焼いたりすると軟らかく食べられるのです。硬直した状態では、硬くて美味しくありません。
皆さん、お気付きですよね?
船の上で、魚を釣ってすぐに食べると「硬直状態」で食べることになります。熟成されていないので、硬い食感で旨味も少ない刺身になってしまいます。しかし、それが美味しくないのかと言うとそうではありません。刺身の中には、タコや貝などコリコリした食感で歯ごたえが良いものもありますよね。このことから、種類によって味に変化があるのです。
活〆をすると美味しくなる?
鮮度を保つために「活〆(いけじめ)」をします。
活〆を科学的に見て行きましょう。
釣った後に魚が暴れると旨味が減る
船で釣りに行くと専用の生け簀に魚を入れられますが、川釣りや海釣りの場合、釣った魚はクーラーボックスやバケツに入れます。バケツ中の魚の密度が高くなり、更にバタバタ暴れると魚が弱ってしまいます。実は、これが魚の旨味を逃がす要因なんです。
筋トレをすると筋肉に血液が流れますが、魚も同じで、小さなバケツ中でバタバタ暴れると筋肉に血液が流れます。そのまま弱ってしまうと、筋肉の色も赤っぽくなり生臭さが残るのです。
また、硬直するときに疲労状態の場合、体の栄養源(グリコーゲン)が少なくなると、体中で乳酸が発生しにくく筋肉のpHが下がらずに硬直がしっかりされません。
よく言われるのは、ATP(アデノシン三リン酸)が消費されて、イノシン酸が減ると言うことです。この程度で味の違いが出るのかは疑問ですよね。それよりも、硬さや生臭さに影響があるように思います。
刺身とあらいの違いは?
刺身
魚や貝などを生のまま薄く切り、醤油やわさびを付けて食べる料理です。硬直が終わり(※解硬という)熟成中の身をいただきます。
あらい
白身魚などを薄く切り、冷水や氷で冷やした刺身のことです。鯉のあらいが有名ですよね。硬直した直後の方が、コリコリした食感で美味しい種類もあるとお話ししましたが、硬直中の魚を食べる調理法が「あらい」と言います。あらいは、鮮度が大事で食感を楽しみます。鯉、スズキ、マダイはあらいが美味しいです。
あらいとは何を洗うのか
私が、食品科学を勉強して得た知識で説明すると、「酵素を洗ってる」から「あらい」というネーミングになったと思っています。工程としては、両方「洗っている」訳なので、何のために洗っているかという議論です。
硬直した直後は熟成するのですが、酵素やカルシウムが必要です。あらいでは、これらを流してしまい食感が長く続くようにしているのだと思います。
まとめ
いかがでしたか?
スーパーでも「あらい」の表示がされた刺身を見かけます。
美味しい刺身を食べる前に、今回の話しを思い出してみて下さいね!
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